暑さも少しずつ和らぎ、夏の終わりが近づいてきましたね。🍠🐛
本日は大人の歯列矯正についてお話します。👍
歯列矯正は、一般的に子どものうちに行うというイメージをお持ちの方が多いかもしれません。
しかし、実は大人になってからでも遅くはありません。なぜなら、歯列矯正の効果は年齢に依存するものではなく、歯や歯周組織の健康状態が重要だからです。
大人の歯列矯正はご自身のタイミングでいつでもスタートすることが可能です。
歯や歯周組織が健康であれば、年齢に関係なく矯正治療を行うことができます。
大人の歯列矯正のメリット
•見た目の改善
•噛み合わせの改善
顎関節や頭痛、肩こりの解消につながる可能性がある
•虫歯や歯周病、口臭予防
•ワイヤー矯正はマウスピース矯正で適応でない症例についても治療可能
マウスピース矯正できない症例について❗
•重度の叢生(そうせい)

叢生とは歯が重なっていたり、ずれていたりして歯並びがデコボコになっている状態を指します。
叢生は、顎のサイズと歯の大きさのバランスが悪く、歯が正しく並ぶためのスペースが不足していることが原因で起こります。
マウスピース矯正では、スペースの確保を軽度の叢生であれば治療することができますが、歯を大きく動かす必要のある重度の叢生はワイヤー矯正の適応となります。
•重度の受け口の場合

受け口とは、下の歯が上の歯よりも前に出ている状態です。
下顎前突(かがくぜんとつ)や反対咬合(はんたいこうごう)とも言います。受け口の原因は、上顎と下顎が本来の位置よりもズレていることです。
受け口でも歯並びを整えることはできますが、顎骨のズレが改善されるわけではありません。
下顎の動きが制限されている状態なので、常に顎に負担がかかっている状態です。長期間放置していると顎関節症の原因になります。
骨格に大きな問題がある受け口の場合は、矯正治療と合わせて外科手術をおこない、顎の位置を治す必要があります。
•重度の出っ歯の場合

出っ歯は、上の歯が下の歯よりも前に突き出している状態です。
上顎前突(じょうがくぜんとつ)とも言います。
出っ歯の原因は、上顎の骨が成長しすぎることによって、上下顎のバランスが悪くなっていることです。
仮に上顎の骨が正常でも、下顎の骨が著しく未発達の場合には、上顎が前に出て出っ歯になります。
骨格に問題がある出っ歯の場合も、矯正治療と外科手術を合わせておこない、骨の位置を治す必要があります。
•過蓋咬合の場合

過蓋咬合(かがいこうごう)とは、奥歯を噛み締めた状態で、上の前歯が下の前歯に被さりすぎて、下前歯がまったく見えない状態です。ディープバイトとも言われています。
過蓋咬合の原因は、「上顎が過度な成長で長くなっている」「下顎が小さい」など、骨格に問題があるケースが多いです。
過蓋咬合を放置すると、顎関節への負担が大きくなり、顎関節症を引き起こしやすくなります。
マウスピース矯正で歯並びを整えたとしても、骨格自体を治すことはできません。
•重度の歯周病の方
重度の歯周病がある場合は矯正治療自体が困難です。
歯周病が進行していると歯肉に炎症が起こり、そこから歯を支えている骨が溶けてしまっている状態です。
かなり進行している状態では矯正治療によって、歯が抜けてしまう可能性もあるでしょう。
•抜歯の数が多い場合
歯並びによっては、歯を移動させるスペースがない場合があります。その場合、抜歯をして歯を移動するスペースを確保したあとに矯正をおこなうのが一般的です。
しかし、抜歯の本数が多いと、歯の移動距離が増えるため、マウスピース矯正では適応できないことがあります。
マウスピース矯正は、歯を外側や内側に動かすことには向いていますが、平行移動には向いていないためです。
•インプラントが埋入されている場合

インプラントとは、歯を失った部分にチタンでできた人工の歯根(インプラント)を埋め込み、人工歯を取り付けたものです。
矯正治療は、歯が埋まっている周りに存在する歯根膜という膜を収縮させることによって歯を移動させます。
しかし、インプラント治療をおこなうと歯根膜が失われてしまうため、矯正で動かせません。
インプラントは骨と直接結合するため、力を加えても動かないからです。
矯正医とご相談の上、ワイヤー矯正を検討する必要があります。
•歯が埋伏している場合
埋伏とは歯の萌出が途中で止まっていたり、完全に出てきていない状態のことを指します。
マウスピース矯正で改善するのは困難であるため、ワイヤー矯正の適応となります。
上記の症例に当てはまる場合は、マウスピース矯正のみでは治療ができない場合があります。
その場合は、ワイヤー矯正とマウスピース矯正の併用やワイヤー矯正での対応が必要です。
当院ではどちらもおこなっておりますので矯正治療を検討中の方は、一度ご相談ください。💚🦷✨